家族コンプレックス・幸朋カウンセリングルーム用語集

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用語集 『家族葛藤・家族コンプレックス』

家族コンプレックスには「父親コンプレックス」「母親コンプレックス」「兄弟(姉妹)コンプレックス」などが含まれ、家族との否定的な体験によって形成され、一般に劣等感をともなっています。

こうしたコンプレックスは、家族からの直接・間接的な人格否定によって形成されるのですが、多くの場合、誰か1人だけの家族との関係によって形成されるというよりも、家族全体の複雑な関係が原因となってでき上がってしまうものです。

つまり、たとえば父親コンプレックスといっても、単純に父親から否定され続けたことだけが原因という場合はほとんどありません。
仮に、普段は自分の味方だと思っている母親が、肝心なときに父親の側についたりしていると、「この優しいお母さんですら否定するのだから、自分はいけない子なのだろう」と思わされてしまいます。
(→記事集 『分かりやすい親・分かりにくい親』 参照)

ただ、カウンセリングの経験から言いますと、家族コンプレックスの強い人には、本質的にずるいことができない善良な人が多いようです。
もっともこの善良さですら、家族からは「要領が悪い」と否定的に言われていることも多々あります。

では、なぜずるいことのできない人が、家族コンプレックスを持つに至ってしまうのかというと、そういうタイプの方は、何か家族間でトラブルがあっても、安易に相手だけを責めたりしないからです。
つまり、「本当に自分には問題はなかったろうか」と考える(自罰傾向といいます)ため、そこに付け込まれてしまうのが、まず大きな原因です。

また、そのように客観的なものの見方をしようとする人は、物事を深く正確に見ようとしますので、横暴な性格の人にとっては、意外と煙たい存在であったりします。
こちらはできるだけきちんと考えようとしているだけなのに、家族からしょっちゅう「お前は理屈っぽい」とか「考えすぎだ」と言われる人は、まずこうしたタイプの人である可能性が高いと言えます。
内心煙たがられていると、思わず知らず否定的な接し方をされることが多くなりますが、本人にしてみれば、「なぜ私だけがこんな風に扱われるのだろう?それは私がおかしいからだ」となってしまうようです。

ところで、コンプレックスとは、自分でもよく分かっている短所を責められても形成されません。
たとえば、根っから面倒くさがりの人が「あんたは何でも面倒くさがる」と言われ続けたとしても、やっかいなコンプレックスは形成されないのです。
しかし、例えばいつも周囲に気遣って行動するタイプの人が、「あんたは自分のことしか考えてない」と言われ続けると、混乱が起き、その混乱は常態化してコンプレックスとなります。

家族コンプレックスが、カウンセリングによって軽減されていく場合、どのようなプロセスを辿るかというと、自分自身に対する内省によるよりもむしろ、家族の性格や行動パターンの分析がおおむね中心となります。

クライアントのコンプレックスの中心にいる人物(母親コンプレックスの場合は母親)は、その人にとってある意味とらえどころのない人物であり、結果そのイメージは異様に大きなものとなっています(ユング派で言うところの”元型的イメージ”)。
しかし、その相手の性格や行動パターンの詳しい分析により、その人の大きさは次第に等身大に近づいていきます。

ただ、頭で理解するのと実感との間にはギャップがあり、タイムラグもありますので、かなり頭のいい人でも、まずすぐには解消されません。
まれに、たった1〜2度のカウンセリングで「たいへん納得がいきました」とおっしゃって、家族に対する見方が劇的に変化する方がありますが、この場合は、99パーセントまで自力で答えにたどり着いていた人で、年齢もある程度高い方ばかりです。

家族コンプレックスというのは、さまざまなコンプレックスの中でも、心のかなり深いところに根を張っているものですので、焦らないことが大切です。

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